畳の機能性
畳には、湿気を吸収したり放出して室内の湿度を調節する機能があります。四季の変化に富み、特に高温・多湿の夏のある日本の気候風土に最も適した敷物であると言われています。畳表のい草は空気をたくさん含んでいるので、夏場には爽やかな感触があり、冬場には板間より温かく、時間が経つと適度に感じられます。
畳には、大気汚染の元凶であり人間の健康に悪い影響を与える二酸化窒素を吸着し、一酸化窒素に還元して室内の空気を浄化する機能があります。
ワラ床には強い弾力性とともに適度のクッション性、優れた耐久性と吸音・遮音効果、断熱性があります。
ワラ畳床は圧縮して作られているため燃えにくく、燃えても有毒ガスを発生させません。
畳は感触が一番重要
皆様もスニーカー・ビジネスシューズなどの靴をお買いになる時は、一度靴を履きサイズと履き心地を確認されてお買いになっているように、畳も踏んで、座って、出来れば寝転んで買うべきです。大概のお客様は、見て手で触れて畳をお買いになっているようですが、多分それでは畳を選んだあと後悔される時があるかもしれません。
靴は、インソール(中敷)の開発により長く履いても疲れないようになりました(畳も敷物ですから靴のインソールと類似点があります)。私が小さい時は、靴にインソールがなかったので、石が付き上げて痛かったり、コンクリート・アスファルトを歩くと路面のかたさで足が疲れたりしていました。最近では歩道にアンツーカーが施され歩道も歩いても疲れないようにつくられ始めました。
現在の靴は、弾力のある高反発系のゴム厚さ約3ミリのインソールを使用しています。綿(ワタ)みたいな低反発のものは、早くへたり、履き心地が悪くなります。
畳も踏んで、座ってみて弾力性と底付き感が少ないものを選ばれることです。
畳を踏んで座って選ぶというご提案を実践されている畳店が少ないので難しいかもしれませんが、畳の性能値で判断できます。
畳は、柔らかすぎると足にまとわりつくような感じがし、家具を置いたりすると傾くことがあります。かたすぎるとくつろげません。非常にデリケートな床材ながら敷物です。
後悔がないように慎重に選んでご購入ください。
- くつろぎの場 座る文化とごろ寝
- 団らんの場 コミュニケーション
- 躾(しつけ)の場 布団の上げ下げ
東日本大震災の仮設住宅において、畳部屋がなくなり残念に思っていましたが、2011年11月に仮設住宅の入居者から、カーペットでは寒くて生活できないという声がでて、カーペットから「畳」へ変更になり、「紅白を畳の上で」というスローガンをかかげて畳工事しています。畳が快適だという事が証明されました。